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『イジメの時間』最終回特別企画!インタビューの時間

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『マンガボックスインディーズ』への投稿からはじまり、大ヒット作となった『イジメの時間』。第134話でついに迎える最終回を記念して、作者のくにろう先生に特別インタビューを行いました!

これを読めば『イジメの時間』がもっと好きになる!?気になるマンガの制作過程も大公開!ぜひ最後までご覧ください。

 

 

イジメの時間とは

 くにろう先生作。2014年5月頃に『マンガボックスインディーズ(マンガボックスのマンガ投稿サービス)』に初投稿され、その後『マンガボックス』本誌にてチャレンジ枠として連載開始。

 タイトルの通り“イジメ”をテーマとしており、主人公の中学生 天童歩(てんどうあゆむ)を中心に、イジメと復讐による連鎖と葛藤を描いた、リアルなダークヒューマンドラマ。

 

 

 

 

 

くにろう先生に迫る!特別インタビュー

マンガボックス編集部にて、くにろう先生に特別インタビューを行いました!その様子を余すところなくお届けします!

 

 

―――『イジメの時間』を描こうと思ったキッカケや理由などはありますか?

くにろう(以下、く):最初にマンガを投稿した時(WEBマンガの存在を知ったばかりの時)、自分の知名度がなくて、ただ投稿するだけでは誰も読んでくれない状態でした。その時に他の人の作品を読んで、なるべく自分の作品が浮くように、被らないようにしようと思いまして。当時は暗い話があまりなくて、そこから復讐の話を思いついて、やってみようと思いました。

 

 

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第1話2Pより

 

―――掲載場所として『マンガボックスインディーズ』を選んだ理由はありますか?

く:WEBマンガを描いている人の話や、他の作家さんとTwitterでやりとりをして存在を知りました。

 最初は『イジメの時間』とは別のマンガを投稿しましたが、他のサイトに掲載した時よりも閲覧数が多かったんです。そこで次回作になる『イジメの時間』も、『マンガボックスインディーズ』に投稿しました。

―――『マンガボックスインディーズ』の読者のニーズと、くにろう先生の作品が合致した結果なのでしょうか?

く:そうかもしれませんね。あとは描き溜めていたのでほぼ毎日更新していて、みんな毎日読んでくれたので伸びたのかな、と思います。定期的に更新するというのは重要ですね。

―――分析しながら作品づくりをしていたのですね。

く:どうすれば自分の名前を覚えてもらえるか、というのはいつも考えていました。

 

 

―――『イジメの時間』のキャラクターの中で、誰が好きですか?

く:鈴木山は人間の汚い部分を描いているので、悪いヤツだけと人間臭い。人間は誰しも環境によってそうなっていく部分があると思うので、わりと鈴木山は好きです。

―――鈴木山くんは読者人気も高いですよね。鈴木山くんの背景にはいろいろなドラマがありますが、最終的に自分の罪を認められるところが人気のひとつだと思います。

く:自分がやっている側の時にはわからないことでも、やられる側になった時に見えてくるということを表現したかったです。鈴木山は自分の悪いところも受け入れられる、自分を見つめて受け入れられるキャラですね。

 

 

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第2話4Pより

 

 

―――描いていてつらかったシーンはありますか?

く:ワー(歩が飼っている猫)が死ぬシーンですね。どうしたら表現できるかと考えた時に、自分の猫が殺されるシーンを思い浮かべていました。辛くて途中で「もうムリだな」と諦めたんですけど…。考えるだけでも罪悪感があるというか。それをやった方が狂気的なシーンが描けるかと思ったんですけどね…。

―――それは読者の方々に伝わっていると思います。「ワーが死んだのは辛かった」という声をよくいただきます。

 

 

―――歩の自殺シーンは描いていてどうでしたか?

く:辛いことは辛いけど、それが反動(復讐に繋がること)になるとわかっていたので、そこまで辛くはなかったです。

 そもそも『イジメの時間』を描くにあたって最初に思い浮かんだシーンが“復讐”のシーンで、歩を最悪の状態まで追い込むほど、より復讐編が生きるな、と考えていました。

―――復讐編が生きるといえば、第78話でカラーページがありましたよね。鶴巻を逃がした後に、歩が「なんて気持ちいいんだろう」と思うシーンの。くにろう先生の意図する復讐編が生きた瞬間のひとつですね。

 

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第78話4Pより

 

 

―――登場人物の名前や擬音が独特ですが、何かこだわりはありますか?

く:実在しない名前がベストなのですが…。天童はもともといいヤツって感じで作りたかったので既存の名前でも良かったのですが、鈴木山と若保囲に関しては、実在しない名前を探してたどり着きました。読み方が同じ名前はいるんですけどね。でも丸剣(マルケン)はないんですよ。丸剣は普通にいたら面白い名前ですよね。

―――摩女(するめ)とか絶対いないですよね。くにろう先生がつけるあだ名もすごく好きです。「クソまみれゴリ郎」とか、「スネかじりオムツくん」とか。語感が良くて口に出したくなります!あとは、裸踊りの時の掛け声もいいですよね。

く:あれはサルの太鼓を叩いて踊るオモチャからです。確かああいうオモチャがあったな、と。テンテケテンテンテン、みたいな(笑)。

 

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イメージ図 by編集部

 

く:基本的に変な音や名前は、わざとやっていますね。違和感になるというか、読者の記憶に残りやすいかな、と思いまして。表現に関して、「これが普通だろ」という空気ってあるじゃないですか。「これはこういう音だろう」とか、そういうやつ。それにはあまり従いたくなくて。自分の耳で聞いた音をちゃんと描いたがいいんじゃないかと思いまして。

 あと、最初はインディーズだったので、ちょっと遊んでいる部分もあるというか…。

―――セリフの文字を歪めて表現されていたり、それも臨場感があっていいですよね。

く:ありがとうございます。伝わらないとダメなので、わかりにくくならないようには意識しています。

―――インディーズから描かれている分、定石とはまた違う所がくにろう先生の個性のひとつになっていますね。

 

 

―――マンガを描くにあたり、大切にしていることはありますか?

く:基本的には「楽しい」と思いながら描くことですね。「楽しい」と思いながら描いたマンガの方が、読者にも感情が乗って届くと思っています。それが多分面白くなることに繋がるんじゃないのかな、と。

 「つまらない、ここのシーンはあまり描きたくないな」と思って描いていると、閲読数も伸びなくて、読者の反応もあまりよくありませんでした。だから自分が描いていて面白いと思えるシーンを描くようにしています。

―――「読者に楽しんでもらうためには?読んでいて楽しいのはどこだろう?」と考えながら描く方が多いと思うのですが、発想が逆なんですね。

く:楽しいマンガを描くことが目的だから、まずは自分が楽しいマンガを描く、という自分の感覚が掴めてきた感じですね。

 

 

―――くにろう先生の1日のタイムスケジュールを教えてください。

 

08:00~09:00 起床、朝食      

09:00~11:00 作業

11:00~12:00 運動(自転車、筋トレなど)

12:00~13:00 昼食

13:00~17:00 作業(コーヒーを飲んだり休憩しつつ)

17:00~21:00 夕食、休憩

21:00~02:00 作業(休憩しつつ)

 

く:徐々にズレていくこともありますが、大体こんな感じです。

―――健康的で規則正しいですね…!

く:原稿がヤバイ、という考えが常に頭の中にあるので(笑)。

―――以前「ゲームをしている時よりもマンガを描いている方が楽しいと思った」と伺いましたが、天性のマンガ家ですね。

く:以前1週間ぐらいお休みをいただいた時、ドラクエをやったのですが、あんまり面白くなかったというか、頭に原稿がチラついてしまって(笑)。でも嬉しかったです。自分にはマンガが向いているんだなと思えたので。

―――ほぼほぼ休みなく、ページ数もコンスタントに掲載されているので、体に染みついているのかもしれませんね。毎話きれいに15ページに収めていますが、構想のコツはありますか?

く:基本的に描きたいシーンの絵は頭に浮かんでいるんですけど、忘れると困るのでテキストでメモをして、そこから全体の流れを考えることですね。最初は頭だけでネームをやろうとしていたこともあるのですが、忘れちゃうんですよね。それからテキストで書くようになりました。

―――そういえば、くにろう先生がスケジュールに遅れたことはなかった気がします。

く:以前会社勤めだった時に、「遅れる時は前もって言え」と…(笑)。それが多分染みついているので、どうしてもヤバイって予感がする時は1週間前にはお伝えするようにはしています。

 

 

―――最終回へ向けて、注目して欲しいポイントなどはありますか。

く:歩が最後にどう変わっていくのか、心境や考え方、歩はどうすれば正しかったのかということを、一緒に考えてもらえるような描き方が出来ればと思っています。

 多分正しい答えはないと思うのですが、それを読者の皆さまがどう考えて受け取ってもらえるのか、というところですね。

 

 

―――最後に、読者の皆さまにコメントをお願いします。

く:チャレンジ枠で連載させていただけるチャンスを貰えたのは、読者の皆さまのお陰ですし、本当に感謝しかないです。そもそも他に持ち込んだとしても『イジメの時間』は通らないマンガだと思うんですよね。

 なのでそういうチャンスをいただけた編集部の皆さんにも感謝ですし、それを推してくださった読者の皆さまにも感謝です。ここまで続けられたのも、皆さまのお陰ですね。本当に感謝ばかりです。

 

 

 

制作現場&制作過程をご紹介!

ファン必見!『イジメの時間』ができるまでの制作過程と、くにろう先生の制作現場の様子をご紹介します!

 

【『イジメの時間』はここで生まれた!】

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くにろう先生のデスクまわり

シンプルで綺麗に整頓されています。

大きなスピーカーで、主にヘビメタを聴きながら作業をしているそうです!

 

 

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愛用しているペンタブレット(※)とキーボード

作業しやすいよう、白い板で高さを調節されています。

このタブレットから作品が生み出されていると思うと、とても感慨深いですね…!

 

(※)本体である板状のタブレットに、専用の電子ペンなどを使用することによりマウスのように操作ができる装置。手書き感覚で使用できるため、マンガやイラスト制作などでよく使用される。

 

 

【『イジメの時間』はこうして生まれる!】

第128話12Pのこちらの原稿の制作過程をご紹介します!

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1)プロット

簡単な流れや表現したい事を書く。

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2)ネーム

脳内にある情報を忘れないように文字で書いておく。

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3)ペン入れ~完成

アタリ(絵を描くときに行う、大まかな位置決め)をつけたりもするが、

デジタルだと修正できるため直接ペン入れしてしまう事が多い。

(複雑な構図はしっかりと下書きも行う)

人物の後にすぐ背景も入れ、そのまま1コマずつ完成させていく。

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 下書きなしでペン入れという独特な作業工程をしているくにろう先生。作品から生々しいほどの感情が伝わってくるのは、一度のペン入れに全てを注いで執筆されているからなのかもしれません。

 

 

 ・・・

 

 いかがだったでしょうか?

 『イジメの時間』最終回特別企画はこのインタビューだけではなく、最終回直前の131~133話の本編後にカウントダウンエンドカード掲載など、お楽しみいただける内容となっています。 

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